キャラクターのイメージや設定はこちら(見ると文章のイメージがつかみやすいです)。
ここは人間が戦争により権利を得た妖(あやかし)の島。 その島の中心都市にある小さな食堂。
フジという元薬師家系の妖が1人で切り盛りしている。
今日もある程度の家事を済ませて、時間がかかる料理を済ませて、 ホール全体を掃除をして看板を外に出した。
「さーて看板も出したし、仕込みの続きっと。」
「お米も炊けたからおにぎりと茹でハーブを出せる、 丸パンも焼けているからハーブサラダとセットで出せる…。あっ。 薬草スープを作ってなかったわ!!」
「さて!!作りましょう。」
「えーっと、乾燥させた昆布をお鍋に入れて水で戻して。 その間に・・・具材はなんでもいいんだけど… 今日残っている物は…。」
冷蔵庫を探すフジ。しかし、 あったのは緑と白のグラデーション野菜のみ。
「あっ。矢切ネギしかない!!んーー。 でも生のままで小さく切ってその上から薬草スープをかければおい しいし、 身体のいらない物を出す効果も強くなるからそれにしちゃおう。」
その頃ちょうど昆布がお鍋いっぱいに広がって海の香りが微かに 広がっていた。
「よし、火をつけて、 沸騰して出汁がしっかり取れたら昆布は取り出して。 この昆布はまた佃煮や煮物に使えるから取っておいて。 今日はシンプルに昆布のみの出汁で、 そこに味噌を溶いて…薬草スープのできあがり。」
「よし、 お客様が来たらご飯かパンかを選んでもらってメインはやっと慣れ てきた魚の煮物。それにスープを出せば大丈夫。
1人でなんとかできる。」
「… それにしても最近は特に人間の食べ物や調理法が増えたから覚える こともしなきゃだけど、 いらない物が身体に溜まって病気になることもあるからそれのコン トロールはできるごはんは作りたいな。」
「…弟のショウみたいに若く亡くなったり、 病気になったりする人が増えたら悲しいもの。」
こうしてフジは太陽の下で馬が楽しむランチ~ 太陽が沈んで鶏が月と出会う時間まで1人で無理なくこなせる時間 までこの食堂を営業している。
そして、 この都市にある小さな食堂へ来るお客も何かしら色々な想いを持っ てやってくるのだった。
つづく。
Ps.ストリエ(2021年3月閉鎖)にありました【あやかし食堂】の物語もこちらのブログページでも出していきます。