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剣少女からのビンタ。

 

こんにちは。
フェネクス聡志です。

 

※今回は私の幻想といますか、子どもの頃からあるDNAの妄想・幻覚・幻聴・幻触・幻臭などの症状がほとんどになると思います。

 

あなたの想像力が結構必要になる可能性があります。
どうぞ、こんな事がよく起こるんだな。位でお楽しみください。

 

この1か月、昔の魔術師仲間からの連絡や新しい長期依頼があったり。結構ドタバタしてました。

 

昔の仲間に剣をまた始める事を伝えた流れで、私は素直に正直に西洋殺陣の師匠にお伝えする必要がある事を1つ思い出しました。

 

昔、どうしても中途半端にやっては申し訳ない部分と自分の進むルート、覚悟があまり出来ていなかった為。

 

知り合いに剣を譲った(彼らは私が本気になるまで預かっていた認識だと言う事を元に戻って来た時に知りました)のです。

 

正直にメッセージ内ですが、私は伝えました。もちろん案の定な回答はされましたが

 

「剣が戻ってきてやり始めるなら別に良いですよ。」

 

と、西洋殺陣の師匠は慈悲のある方でかなり申し訳ない想いを持ちながら・・・先ほどの知り合いから剣を向かい入れる事にしたのです。

 

昔の魔術師仲間からも「君は剣を恋人と思って契約をしてないのかい?契約儀式をしっかり行えばただの物と思わずに、一生心身の攻守をしてくれるかけがえのないパートナーになる。」

 

あぁ・・・。そうだった。

 

まったく、何かヌけている時にしっかり私は周りから忠告を得られる環境にいるのはありがたい。そして大切なモノを経験で腑に落としていく。

 

魔術や異端?とされるペイガニズム、オカルティズム(超自然学、神秘主義)を実践している方なら分かると思いますが

 

「どんな知識や技術を知り、持っても。自分は世界と宇宙の真理には到達できない。それは人間の生命を受けている限り。一生愚か者であり、賢者を自覚してはならない。外側に権威を持たせようとする誘惑に打ち勝つ心を持つ事。」

 

を忘れない事。なんですね。かなりざっくりですが(笑)。だって全てなんて云えませんから。

 

・・・さて。やっと本編です。

 

私は剣が届き、儀式用の時間を調べて聖杯と香炉、ろうそく、私手作りのハスカップ香、天然塩、聖書(異端と言われる儀式でも聖書は読みます)。

 

あとセージを水上置換法で抽出したフローラルウォーターを聖水としてバケツに入れ、さび落としのクロスも持っていつもの作業部屋へ。

 

あっ、安全アイテムとしてコーヒーとチョコレートも忘れずに。

 

やる事は本当にシンプル。

 

ここではまったく詳しいことは書きませんが。安全物の確認をし、火を付け、香りを漂わせ、その儀式に合わせた文を読み精神の次元を変えて、剣のさびをある程度取り、火をくぐらせ、香りの風をくぐらせ、聖水を掛け塩をひとつまみふりかけ、聖杯に剣を突き刺す(性魔術知っている方はイメージが付くかと)。

 

さて。順調に聖書も読んで。剣に精神を向き合わせる。

 

その瞬間・・・はじまりました。

 

やっと最初の※のところが始まります。

 

剣が一瞬で手元からサラッと煙になって消えた。
あれっ?と思ったら5m先に白髪の日本白色の兎ような赤い目をしたアルビノの12~14くらいの少女が現れた。

 

しゃべらず、脚を左側にそろえて座っている。ビクトリア時代?のようなオフホワイトのフリルワンピースを着ていた。

 

これは・・・完全にまやかしな物が映って虚像化しているだけだ。そう思った。

 

「自分がはじめ見え、聴こえたものは疑え。」
これが鉄則なのだ。

 

こういう時はコーヒーとチョコレートを取り入れて強制終了に限る。
カフェインはこういう時に使える。

 

さて、少女を無視して。

 

マグカップにポットのお湯とインスタントコーヒーとホットチョコレートを混ぜでカフェモカ状態にした物を作った。

 

そしてどうせ終了するなら、少し薄目で少女を見て「まぁ・・・ブログネタにはなるか?」くらいに思って、私はマグカップの底が見えるまで飲み干して、グッと力強く目を閉じて開いた。

 

これで消えているはず・・・多分私は少女に飢えていたのだろう・・・と愚かさを思いながら目を開けた。

 

 

・・・・・・。

 

 

 

 

参ったなぁ・・・。

 

 

 

 

 

 

少女はまだ消えなかった。

 

むしろもっと鮮明に、現実味を帯びた。

 

 

向こうは気が付いたようで、ニコニコしながら近づいてきて・・・

 

一瞬だった。

 

彼女の右手が私の左頬に「バシッ!!」と一発。ビンタした。

 

もちろん、痛みはしっかりあります。今でもあの時の痛覚は思い出せます。

 

「いつまで待たせるの!?」

 

彼女の一声。

 

私は何が何だか?よく分からなかった。
でも、彼女が怒っている事が理解できた。

 

「とんだご無礼を致しました。」
私はその場で跪いて彼女と目線が同じくらいになって正直に伝えた。

 

「分かればよろしい。さぁ、あなたがアラミスに会う前に私を綺麗にして頂戴。」
彼女は私が用意していたバケツとクロスを持って差し出した。

 

「えっ?こっちで用意した物持てるのですか?」
「当たり前じゃない。今は一緒になる儀式の最中でしょ。間者のあなたなら分かるはずでは?」

 

あっ。久しぶりに間者(あいだもの)って言われた。厚真町のハスカップの精霊王以来だな。そう言われるのは。

 

※間者とハスカップの精霊王の話が知りたい方はAmazonで「忍冬」を買って読もう!!

 

 

そして私がいつも使用しているスツールに彼女は座った。

 

「とりあえず、肩と手足の汚れだけ取って頂戴。それだけでも違うから。」

 

「かしこまりました。肩はこのひもだけ外せば大丈夫でしょうか?」
「ええ。それ以上はダメよ。コルセットなんかは絶対に触れないでね。」

 

私は剣の少女から言われるがままに聖水とクロスで丁寧に彼女の身体を拭いた。
本当に生身の感覚と体温も感じた。

 

私は何をしているんだろう・・・。もし、違う人がいたら私はどう映っているんだろう?

 

たまに「ぬるい、もっと強く拭いて!!」と言われたりいながら。要望通り身体を拭き終えた。

 

「ふふふ。まぁまぁね。ありがとう。あとね、私を使って良いのはあなただけなんだからね。」

 

「あぁ。本当に穴があったら入りたい位に自分の愚かさを痛感してますよ。貴女を造ってくださった師匠にも。」

 

「アラミスの代わりにこれ位の制裁はしないと。分かったならちゃんと契約して頂戴。・・・まず私の名前を決めて。」

 

名前か・・・どうしたものか?

 

「えっと、なんか今でいいです。軽くイメージ出来るものはございませんか?」

 

「そうね。今、白いバラの香りがしたわ。」

 

白いバラ・・・アルビノ、兎、白、月・・・。

 

「それでは、アルテミス・ロサ・ブランカ(Artemis Rosa Branca)はいかがでしょう?

 

月の女神様に白いバラ。現にアルテミスという白いバラの品種もありますし。」

 

「あら。素敵。では私に命名して頂戴。そして聖別作業から契約を。お願いね。」

 

彼女はそう言うと、姿が消え剣が目の前に横たわっていた。よく見てみると多少の黒い錆びはあっても赤錆びは全てなくなっていた。
良かった、ちゃんと現実?では剣の錆びを取っていたようだ。

 

私は剣をそのまま、火をくぐらせ(火)、香りをくぐらせ(風)、聖水を振りかけ(水)、塩を振りかけ(土)・・・そして聖杯に突き入れた。
詳しい言葉、宣言文はお伝えしませんが、契約完了となった。

 

もう、離さないし自分の弱さや愚かさと向き合う機会として皆が用意してくれたイベントだったと感謝の意も込めた。

 

すると今日はコレだけではなかった。

 

七爺(総曾祖父。肥後七左衛門)が声だけだけど伝えてくれた。

 

「やっとマブイを取り戻したな。そちらの世界でもやっと拙者が教えた事が使えるはずだ。戦うではなく、賢く演じ、和やかに魅せる事。お前さんならできるはずだ。」

 

なんか、通るべき?あらすじの1つでもあったのかもしれないが、これからも周りの繋がっている人達に思いやりを忘れずに、穏やかに、困ったら知恵を出し合って・・・

 

今の舞台の題名「周りの方の為に」を実演し続けようと思う私なのでした。

 

あっ。そういえば。

 

また、占い師出演の仕事や経営サポート関係の仕事も色々増えてきたので、しっかりまとまって皆さまにお伝えできるようになりましたらブログでお知らせいたしますね。

 

占い師のお仕事を探している方ややってみたい方。
は随時私が関わっている企業さんをいくつか紹介致しますので、気になる方はお問合せページにてご連絡くださいませ。

 

今回はちょっと不思議ネタでしたが、お楽しみいただけましたでしょうか?

 

素直に話しても大丈夫なモノしか基本出しませんが、こんな障害?ギフト?も「周りの方の為に」の仕事に活かせるならそれはそれでいいのかな?と私は捉えています。

 

トランスセクシャルの事もですが、最悪なことが起きても仕方がない覚悟はあります。

 

これら複数のマイノリティがあっても「認識」という事は求めても「理解」に関しては本当に密な関係の人以外は求めはしないのです。

 

この塩梅さチラリ魅せ?は慎重、用心深いところはご了承ください。

 

さて。またご連絡したい事がありましたらこの場でお伝え出来ればと思います。

 

フェネクス聡志

 

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【上達させたいなら相手を思いやる事。】

 

【上達させたいなら相手を思いやる事。】

 

占いでも殺陣でも同じ事。一番最低限必要な事は演出ではなく伝達、伝える事。


技術やブランディング、宣伝に着目しやすいが 相手がいる事で成立するから送受信をどうすれば相手に誤解なく伝わるか?
だから今も私は恥をかいて真心使って相手と向き合い学んでいる。

 

 

こんにちは

フェネクス聡志です。

 

 

・・・やっと色々方向性が決まりましたのでお伝えします。


ここ5年くらい表での活動は休止していて、弟子や直接連絡が取れるクライアントのみの占いサービスとマーケティングや動画などのコンテンツ作成にお金を掛けて勉強してきました。

 


全て上手くいっているとは分かり兼ねますが、先日の弟子の伽莉華がwordsのサイトで占いランキング上位になったり。


コツコツではありますが、私のInstagramも1万人越えはしているので多くの方に情報を提供できる状態になっております。

 

それにまた私は3月から表活動が出来るご縁を頂いて柏と・・・あと東京だと赤羽もしくは銀座にて占いを提供しています。(あとLINEなどのオンラインも少々)

 

※HPのカウンセリングメニュー変わりました。占いカウンセリングはミクセリアorフロンティアで御受け致します。


この表で再活動するにあたり、また別の勉強をすることに決めました。

 

静と動2つです。

だって、腕も脚も2つしかないし。

 

静は算命学

動は西洋剣術(もちろん歴史や文化の座学もあります)です。

 

あれ?算命学は東洋の自然思想だし、それに西洋剣術って?と思う方もいらっしゃるでしょう。

 


けれど、色々分かる方はこの2つは通ずるところはしっかり交わる事が理解されていると思います。

 

全てはローマに通ずる・・・?

天、創造主、高天原に通ずる?のようなものです(笑)。

 

 

算命学はやりたかった学問。

占いにも使えるし私の先祖からの暦とおまじないの研究にも使えます。

 

そして、今のところ性格、性質の診断や自然な運気の流れも分かりやすいです。

 


1つ印象的に思ったことは。私は攻撃本能がとてもとても凄まじく強く(苦笑)、伝達本能がちょっと弱いというところ。


(これは始めのまとめ文章はもちろん、この後出てくる西洋剣術にも重なって出てきます)

 


西洋占星術で観る自分も知っていますが、どちらもこの傾向は出ます。

 

 

この本能傾向は占い学問でなくても幼い頃から自覚はしていました。


怒っても手は出さないようにしよう。武術は学ばない、いじめられてもひたすら負けに徹しよう(殺さないために)。

 

 

美しいコミュニケーションを学ぶ為に経営者相手の占い鑑定を子どもの頃から行い、周りに対しての表現力と読解力、ボキャブラリー力を得る為にファンタジー文章の読み書き、アニメや漫画の鑑賞をしました。

 


利他の為10代、20代・・・多少は矯正できたかな?とは思いますが・・・。

 


そして

西洋剣術は9年ぶりのリベンジです。

続けていても良かったのですが、(仕事上・・・色々と邪魔が入りやすい時期でもあったので)今がタイミング的にも続けられると思い再活動。

 

身体は不思議と動けます。

3時間動きっぱなしでも疲れないし、筋肉痛にもなりません。


よく、西洋の身体の使い方は日本人は疲れやすいと言う武道の方々がいますが

・・・たぶん、これは先生で全く違うと思います。

 

私の先生はケガをさせない、ツッコミから守る、優雅にスタイリッシュに美しく。

がモットーなので。

 

教え方が上手いから私は疲れないのだと思います(いや・・・ワクチン打っても副反応全く無いくらいの聡志の身体がちょっとおかしいのはさておき)。

 

そ・こ・で。先ほどの本能のクセ。

出ました(苦笑)。


夢の世界で曾々祖父(肥後七左衛門)と修行していた時は完全に攻撃に対しての防御だったので向かってくる刃に対しての受けとカウンター。

 


でもレッスンは殺陣。

相手とお芝居をすること。

きちんと相手の目を見て落ち着いて応えればいいだけ。

 

ブランクがあるから型やテクニックを思い出すことついていく事に意識が行きがちだけど


基礎の基礎は【相手を思いやる事】。

 

 


これは占いの仕事、それ以外のビジネスでも同じことだ。

と昨夜オンラインで先生の話を聴く機会があり、また1つ恥の中の学びとなったのです。

 

 

 


たぶん、私が好戦的なのは算命学の先生も知っていると思いますが。


時代は違います。

どうにかならないかなぁ・・・戦士のDNA強く出ちゃうのって・・・。


1つ使える術は

【相手がいるから、相手に求められているから私は存在できる。思いやれる。生きられる。】

これを呪文にしましょう♪

 

 

 

皆様、こんな暴れん坊科学者の末裔とお付き合いいただきありがとうございます。

 

 

 

 

フェネクス聡志

 

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感謝!!ミクセリア。そして再始動。

 

こんにちは。

フェネクス聡志です。

 

FacebookやInstagramをご覧になられた方もいらっしゃると思いますがこちらでも。

 

先日、池袋のマルイシティにあるミクセリア池袋店へ。
セバスチャン如月先輩(えなじぃ∞motoco∞先生)にお会いしました。
これからの活動を相談しましたところ

 

【ナルシズムが足りない!!足りな過ぎる!!突き抜けろフェネクス!!】
と𠮟咤激励を頂きました。

 

本当にエナジー溢れるかつ上品さを兼ねそろえた人格者です。

 

もちろん、私を子犬のように拾ってミクセリアに繋いでくださった櫻子先生も素晴らしい人格者です。

 

いや・・・ホント様々な占いの会社と関わりましたが【ミクセリア】は
占い師として活動している先生の質が良い、思いやりや愛がしっかりある方が多いと思います。

 

私もそろそろ、久しぶりに動画作ってみましょうかね。
あまり凝ったものや占い師がやりそうな事ではないかもしれないけど

 

やっぱり、質問箱の反響が結構多いので。

 

【質問。フェネクス聡志に聴いてみたい事、フェネクス聡志の視点ではどう感じるだろうか?】
そんなあの及川様がライブでよくやる【愛と哲学の小部屋】のオマージュ。

 

そして対談も好きなので(YouTubeの剣崎薫氏との対談もありますが)
占い師さんや他の繋がりの方と1つのテーマでお話を聴くのもいいかな?

 

【徹子の部屋、テレフォンショッキングみたいな事】
から始めてみようかな?と思ってますが・・・。

 

(たぶん、YouTubeでの配信になると思います。
今週1回お試しで行う予定ですので、アップしたら

 

InstagramかFacebook…Twitterもリンクは載せるかもしれません。)

 

ミクセリアの先生達、佐藤社長
今後ともよろしくお願い致します。

 

フェネクス聡志

 

 

Ps.
そういえば
セバスチャン如月×フェネクス聡志

 

ミクセリア「貴公子同盟」
結成されました。

 

近いうちにこの2人の対談配信はやるかもしれません。

 

よろしくお願い致します。

 

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新刊【忍冬4】出しました。

 

 

こんにちは。

フェネクス聡志です。

 

この度・・・

ストリエでもお伝え致しましたが

 

新しいKindleエッセイ作品【忍冬4】が出ました。

 

忍冬シリーズも2年続ける事ができましたので特別に【忍冬4】を5日間無料でダウンロード出来るように致しました。

 

 

 

【2021年7月22日16時59分まで無料です。】

 

 

内容ですが(お知らせ以外の昨品)

 

・ヰグジット→2011年の何故か人気があった作品です。今回の始まりのヰ。

 

・バモス→連載物語です。今回で4話目。5年前の出逢った頃の話が終わります。

 

・ローズマリーの歌→1990年代の詩。私が紅い羽(笑)を背負っていた時の夢の話です。

 

・29年経って→最近思った事のまとめ。占い仕事に対して。

 

・トゥダヰ→今回の終わりのヰ。ヰグジットの続編は私が妻とオーストラリアへ行き、朝のニュース番組を眺めてオチが着いた。

 

以上

1990年代の作品から現在のお知らせまで30ページほどの読み物なので15分かからずに読めます。

 

 

 

もしよろしければご覧いただけますと幸いです。

 

フェネクス聡志

 

 

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【あやかし食堂8】木星、土星調理メニューつづき

 

キャラクターのイメージや設定はこちら(見ると文章のイメージがつかみやすいです)。

 
 
 
 

【弟とのおもいで】

 
 
 

街の灯りがぼんやりし始めた鶏の刻。お店を閉めた後。

 

まだショウが元気でフジの料理修行が厨房で行われていた頃の話。
 
 
 
 

次の日。

 

フジ
『おはよーー。』

 

ショウ
『おう。早かったじゃねぇか。いつも定休日は昼前に起きるくせに。』

 

フジ
『えっ。だって美味しい甘酒を作りたいからよ。お仕事のために。

 

ショウ
『ほほう。職人の気持ちが多少分かってきたみてぇだな。じゃあこの甘酒を土星調理で仕上げよう。』

 

フジ
『はい!!』

 

ショウ
『今、甘酒はこんな感じだ。』

 

ショウはアルマイトの鍋蓋を開けた。

 

開けると甘い砂糖のような香りが広がった。

 

中には粥から糊状になった元米と米麹の姿があった。

 
 

フジ
『うわー。とてもトロトロしてる。』

 

ショウ
『まだ発酵しているから麹菌が生きている。このままでも甘くて、身体に良い甘酒なんだが、そのままにすると発酵しすぎて酸っぱくなって腐る。だから発酵を止めて長持ちさせるために火入れをして甘酒を仕上げるんだ。』

 

フジ
『あらら。そんなことに。』

 

ショウ
『だから、今回は木星の調理でそのまま飲む分と火入れをして発酵を止めた甘酒を両方作る。』

 

フジ
『なんとお得な。じゃあまず、そのままの甘酒をいただいても良い?』

 

ショウ
『まぁ急かすな。今淹れる。』

 

ショウは湯飲みにトロトロした出来立ての甘酒をさじで入れた。

 
 

フジ
『いただきまーす。……おぉ。ほんのり甘くておいしーー。』

 

ショウ
『これが砂糖じゃないのが不思議だよな。このままの甘酒は腹の調子も良くしてくれるから食い過ぎた夜に仕込んで朝飲むのもアリだ。』

 

フジ
『おぉ。それは良い。』

 

ショウ
『じゃあこれからまたこの雪平鍋を…取り出して…。昨日の全粥を作るみたいにこのまま煮立たせてくれ。』

 

フジ
『えっ。そんなやり方でいいの?』

 

ショウ
『そうだ、ただ焦がさないようにな。』

 

フジ
『わかりましたーー。』

 

フジは小さな雪平鍋をコンロに置き同じくらいの火の勢いにして沸騰させた。

 
 

フジ
『どれくらい沸騰させればいい?』

 

ショウ
『沸騰したら3分ぐらいで大丈夫だ。発酵は止まって甘さも増す。

 
 

フジは数分煮詰めて火を止めた。
 
 

フジ
『できたー。なんかとても甘い匂いがするー。』

 

ショウ
『これが土星調理の発酵を止める。しっかり煮切るだ。』

 

フジ
『はーい。じゃあまた湯飲みに入れて…。』

 
 

フジは加熱をして煮込んだ甘酒を湯飲みにゴムベラを使って入れた

 
 

ショウ
『それじゃあ、いただくとするか。』

 
 

2人は煮込んだ甘酒を飲んだ。

 
 

フジ
『うわーーー。めちゃくちゃ甘ーい。』

 

ショウ
『そうだろ。発酵は止まるが、甘さは加熱によって強くなる。これはそのまま甘味料としても使えるんだ。煮物の甘味に使うこともできる。
俺はこのままの甘さは苦手だからお湯や豆乳で薄めて飲んだりする。』

 

フジ
『ホント。こんなに違うなんて。色々使える甘味になるんだねぇ。

 

ショウ
『よし。これでだいたいの調理法は終わりだ。あとは自分で色々と時間作って練習するんだ。』

 

フジ
『はいっ。今までありがとうございました。あとこれから自分で新メニュー考えてみたら作ってみるわね。その時は評価お願いね。』

 

ショウ
『おうっ。楽しみにしているぞ。』
 
 
 
 

【ショウメモ】
 木星と土星調理はどうしても時間がかかる。でも作ったら保存も利くようにできるから、ビンで保存しておくと良い。
また、土星はの発酵を止める。しっかり煮切る。だけではなく、蒸留とか熟成もあるがこれは酒やチーズの応用だから自分で調べてくれ。

 
 
 
 

こうして、フジは全ての惑星調理の一部をショウから教えてもらった。
 
 
 

フジは自分の新しいメニューを考えて、暇な時は食材や調理法のアレコレを調べていた。
 
 

そしていくつかの候補が決まって作ろうと決めた時には……

 
 
 
 

その約束と希望が叶う事はなかったのだった。

 
 
 
 
 
 

つづく

 
 
 
 

ここで
重大発表!!

 
 
 

なんと3月に閉鎖していた元あやかし食堂の掲載サイト
が復活しました。

 
 

ですので、このストリエであやかし食堂は続きます。

 
 

どうぞこれからの彼女、彼らの物語をご覧いただけますと幸いです。

 
 
 
 

フェネクス聡志

 
 
 
 

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【あやかし食堂7】木星、土星メニュー

 

 

キャラクターのイメージや設定はこちら(見ると文章のイメージがつかみやすいです)。

【弟とのおもいで】
街の灯りがぼんやりし始めた鶏の刻。お店を閉めた後。
まだショウが元気でフジの料理修行が厨房で行われていた頃の話。

 

ショウ

『よし。今回で惑星調理法はおしまいだ。木星と土星をやるぞ。』

フジ

『えっ。今回も2つ作るの?』

 

ショウ

『だが、今回はオレが教える。木星と土星は時間がかかるからな。

 

フジ

『わーい。嬉しい。ちなみに木星と土星の料理ってどんなもの?』

 

 

ショウ

『簡単に言えば発酵食品を作る調理法だ。あと、木星と土星は共になって出来ている。木星で発酵を進めて拡大させて、その発酵を土星が止めるって感じだ。』

 

フジ

『発酵ってことはお味噌や醤油やお酒もそうなの?』

 

ショウ

『ああ。あとヨーグルトやぬか漬けもそうだ。』

 

フジ

『うーん。そう聞いたら1時間じゃ作れそうにないわね。』

 

ショウ

『だから、今回は1晩(8時間~10時間)でできる木星土星調理を1つ教える。』

 

フジ

『あっそれならうれしい。明日は定休日だし、朝に食べられるお料理ならなんでも応用できそう。』

 

ショウ

『じゃあ始めよう。今回は甘酒だ。しかも酒粕を使わないで米麹を使うから酒が苦手だったり、子供だったりしても大丈夫だ。』

 

フジ

『おっ。いいねー。じゃあ早く始めよー。』

 

 

 

するとショウは今日の営業で残った白飯のどんぶりと米麹の入った袋を調理台に置いた。

 

 

ショウ

『まず、残った白飯とお湯をナベに入れて全粥を作ってくれ。』

フジ
『はーい。ちなみにおかゆは月の調理だよね。』
ショウ
『そうだ。その全粥が今回の甘酒の素になるから作ってくれ。』
フジ
『かしこまりーー。』
フジは小さな取っ手の無い雪平鍋に白飯とお湯を入れてほぐしながら10分ほどで全粥を仕上げた。
フジ
『はーい。できたわよー。』

ショウ

『よし、じゃあその粥の鍋に麹をちぎって入れて混ぜてくれ。』

 

フジ

『はーい。よし……。こんな感じかな?』
ショウ
『ああ。あとは一回り大きなこのアルマイトの鍋に熱湯を入れて…。』
ショウは大きめの直径26㎝くらいのアルマイトの鍋に熱湯を入れてそのお湯に先ほどの小さな雪平鍋を浮かべて蓋をした。
ショウ
『よーし、これで朝まで待つ。ただ温度がだんだん低くなってくるから寝る前に俺が一回お湯を一煮立ちさせておく。』
フジ
『あらっ。ほったらかしでできるんだ。でも温度の管理は大変ね。
ショウ
『まぁ…本当は電気炊飯器の保温機能を使えば粥から甘酒まで1台で出来てしまうが、ウチはまだそんなにたくさんの米を炊いたりする位のお客が来ないからな。』
フジ
『じゃあもっとお客さん増えたら電気炊飯器買おう♪そうすれば甘酒屋さんもできるね。』
ショウ
『まだまだそれは先の話だろ。とりあえず今回は作り方を覚えてくれ。ここまでが木星の調理法、朝になったら発酵を止める土星を教える。』
フジ
『はーい。じゃあ、朝ちゃんと起きるために今日は早めに寝まーす。』
ショウがヤレヤレという顔をしながら鍋の様子を見ていた。
つづく・・・。
フジ
「えっ今回はつづきありなの?」
ショウ
「少し楽しみは後にとっておけって話かもな。」
【ショウメモ】
この甘酒は夏はもちろん病気等で食欲が湧かない時に好みの薄さで飲んだりしても大丈夫だ。ただ、麹菌で発酵させないと独特な栄養や身体に作用する物質は出来ない。それには植物と同じように育てる時間が必要だ。
生き物に見えなくても小さい命をいつも俺たちは取り入れていることを忘れるな。こう、息をしているだけでも見えないバクテリアも命が消えている。
つづく
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【あやかし食堂】4月調理法

 

キャラクターのイメージや設定はこちら(見ると文章のイメージがつかみやすいです)。

 

【弟とのおもいで】

街の灯りがぼんやりし始めた鶏の刻。お店を閉めた後。

まだショウが元気でフジの料理修行が厨房で行われていた頃の話。

 

 

 

ショウ

『よし。今日は月の調理法を教える。』
フジ
『はい。おねがいしまーす。ししょー。』
ショウ
『月は生じゃなくて、加熱してあるもの。イメージで言えば加熱した液体。
汁物や土鍋で炊いた飯、あとは煮物。液体と食材が一緒に加熱されて出来る調理だ。』
フジ
『火は使うけど、お鍋で煮炊きする程度でできるごはんなのね。』
ショウ
『そうだ、注意点としては焦げ付きだけは気を付けないといけない。炭は旨くないし、身体に毒だからな。』
フジ
『はーい。ちゃんと火のそばから離れません♪』
ショウ
『よし!!じゃあ今回から厨房内にある食材と厨具と調味料で自分で作ってもらう!!』
フジ
『えーーー!!教えてくれないのーー?』
ショウ
『ばろきしょい!!自分の創造力とある一定の規則だけ守れば料理は作れる。あの太陽の調理だって俺がじぃさんの見様見真似で作った初めての料理だったんだぜ。
失敗してもいいから自分がおいしくできたイメージが浮かぶ料理を逆再生してみろ。すると何を作ればいいか?が分かる。』
フジ
『うーーーーーん。分かったわ。ちょっと想いふけってやってみるわね。』
ショウ
『時間は30分だ。』
フジ
『うへぇーーー。分かりましたぁ。』
ショウはそのまま厨房の外のホールの4人掛けの席でほうじ茶を飲み、フジは食品庫へ行った。
フジは食品庫内のにおいと自分が何を食べてみたいか。
ただ月の調理法のルールだけは守った状態で考えてみた。
5分くらいして
フジは食品庫から厨房へ戻り調理を始めた。
フジ
『じゃあ始めるわねー。ちょっと…恥ずかしいからあまり見ないでね。』
ショウ
『あぁ。後ろ向いて本読んでるからあと25分だから時間だけは守れよ。』
フジが食品庫から持ち出したのは
さつまいも
本みりん
醤油
そして、炒ってある黒ゴマ。
さつまいも1本を乱切りにし、水が入った雪平鍋に入れひと煮立ち。
それから本みりんを大さじ1入れて甘い香りが漂ったあとに醤油も同量入れ煮る。
さつまいもに竹串が刺さったら火を少し強めにして味が全体的に絡むようにさつまいもがつぶれないように軽く混ぜ火を止めた。
煮物用の器に盛り付け最後に黒ゴマを振りかけて、完成させた。
フジ
『お待たせしました。時間20分でなんとか完成!!』
ショウ
『ん?これは甘藷煮か。とても地味だな。』
フジ
『んーとね。なんかさ。悪い事も思い出しそうだけど、戦時中さ…
2人で雑炊程度の食堂だったけど米は全部お客様用の雑炊にして、残っている材料はさつまいもだけで水で煮てそのまま食べていたじゃない。』
ショウ
『あぁ。あの時はみんな生きるだけでも大変だったからな。まずくても腹に何か入れておかねぇと死んじまうからな。』
フジ
『その頑張って乗り越えたご褒美♪さつまいも煮をとても甘くて香ばしい醤油味にしましたーー!!ってところかな。』
ショウ
『ご褒美にしては地味過ぎるがまぁいいだろ。いただきます。』
ショウはさつまいも煮に箸をつけた。
横でフジがワクワクしたまなざしで見つめ、ショウは口に入れ咀嚼。そして飲み込んだ。
フジ
『どっ、どう?美味しい?』
ショウ
『ガキには良いかもな。』
フジ
『それ…どういうこと!?』
ショウ
『甘くて醤油の味もしっかりしている。でも、俺たちのように乗り越えた奴らの中には甘藷煮や馬鈴薯煮を見るだけで戦争の時の事を思い出して苦しむのがいるかもしれない。』
フジ
『あっ。そっそうか。…ごめん。』
ショウ
『俺は平気だけど、たまにそういう奴もいる。だから提供するときは煮物は選べるようにするのも良いかもな。同じ月調理ならほうれん草のお浸しでも大丈夫だから煮物どちらがいいか?って。』
フジ
『そうね。匂いと味、触感は記憶を思い出させることがあるしね。気を付けるわ。』
ショウ
『あと、生まれつき食べられない食材がある奴もいる。俺が品書き表に食材を入れているのはそのためだ。
医食同源。時に薬も食べ物も時には毒になってしまう事もあるんだ。』
フジ
『今日。とても良い事聴いた。』
ショウ
『そこも考えながらやっていこう。ただ…今日の甘藷煮は旨かった。それは合格!!以上。ごちそうさま。』
こうしてフジは食べ物は美味しければ良いということだけではなく、食事が人生に影響を与えてしまう力がある。そのショウの言葉を教訓にするのであった。
【ショウメモ】
あまり神経質になる必要はないが、ここ10年。人間の食べ物、特に工場
で加工した食品もたくさん出てきている。味もしっかりしていて飽きもこない。悪いとは言わないが、食べ過ぎると栄養の摂り過ぎと偏りにも繋がる。毎日同じ物ばかりを食べないことだ。
それにより病気も増えてきたりして体の変化が著しくなっているのかもしれないな。

 

 

 

つづく

 

 

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【あやかし食堂】3太陽調理法

 

 

キャラクターのイメージや設定はこちら(見ると文章のイメージがつかみやすいです)。

 

【弟とのおもいで】

 

 

街の灯りがぼんやりし始めた鶏の刻。お店を閉めた後。

 

まだショウが元気でフジの料理修行が厨房で行われていた頃の話。

 

 

 

 

 

ショウ
『フジ!!一応お前もめしやの妖なんだから、給仕だけじゃなくて料理のやり方も覚えないとな。』

 

フジ

『うへぇー。』

 

ショウ

『何がうへぇー。だよ。簡単なものから教えるから時間を作って自主練してくれよ。』

 

フジ

『んーもう、分かったわよ。超簡単なのを始めにお願いね。寝ててもできちゃうのとか(笑)。』

 

ショウ
『てやんでぃ!!ばろきしょい!!寝ててめしができたら神さんいらねぇんだよ。』

 

フジ

『ひぇーー。お手柔らかに、ショウさまーー。』

 

ショウ
『じゃあ、教える。家に代々伝わる医食同源の書。【既死改生の厨活】にある惑星調理法の太陽を今日は教える。』

 

フジ
『ししょー。お願い致します!!』

 

 

ショウ
『太陽の調理法は生食と乾燥。つまり太陽の恵みをそのまま食べられるやり方だ。』

 

フジ
『生だと……サラダや橘を絞ったジュースとかもそう?』

 

ショウ
『そうだ。加熱しないメニューだな。』

 

フジ
『乾燥だと……なんだろ?ジャーキーとかドライフルーツとか魚の干物とか?』

 

ショウ
『そうだ。こちらは生にはならないが、太陽の光と恵みを浴びて作るからより栄養も取れる。
ちなみに海苔も、塩も太陽だ。ちゃんと天日干ししているなら。』

 

フジ
『天日干しではない場合はどうなるの?』

 

ショウ
『それはのちに出てくり火星になる。

乾燥と加熱を火力を使って行うからな。

ちなみにドライフルーツも天日干しではなく他のやり方で作った場合は太陽にならない。』

 

フジ
『お日様にずっと当ててるのは時間かかるし。
鳥や他の生物に食べられてしまう事もあるから今は人間が作る工場で作られているのが多いよね。』

 

ショウ
『どの手間を省くか。
どの手間とこだわりはしっかり掛けるか?
あと効率良くしないと飯屋はできねぇからな。
全て完全無欠にはならねぇが、出来ることを精一杯やって仕舞えばいい。』

 

フジ
『じゃあ、そろそろ一例のメニューを……。(お腹空いたー)』

 

 

ショウ
『今日はきゅうりの海草和えだ。
とても簡単にできるから実際に包丁を持ってやってみてくれ。
まず、きゅうりを2ミリくらいの薄さで輪切りだ。」

 

フジ
『うわぁ…きんちょーー。』

 

 

ストン……ストン……。

 

とゆっくり不規則な包丁の音がまな板から響いた。

 

 

フジ
『2ミリってむずかしーー。これくらいの厚さ?』

 

ショウ
『あぁ。それくらいでいい。ちなみに包丁を使うのはこの作業しかないから2本全部切ってくれ。』

 

フジ
『はーーい。』

 

 

ストン……ストン……。

 

 

なんとかフジはゆっくりではありながらもショウが用意したきゅうりを全て切り終えた。

 

 

まな板には薄いきゅうりが山盛りになっていた。

 

 

 

ショウ
『おぅ。遅かったじゃねーか。日が暮れるかと思ったぜ。』

 

フジ
『5分しか経ってません!!じゃあ次お願いします。』

 

ショウ
『次は塩昆布軽く一掴み(0.5gほど)と醤油小さじ1/2(2.5mlほど)をいれてきゅうりを混ぜてしばらく置いておくだけだ。

塩昆布は乾物だからそのまま太陽調理で出来た食材っていうお得で色々な料理にも使える。
もちろん醤油もだ。』

 

フジ
『醤油も太陽なの?』

 

ショウ
『いや。醤油は太陽じゃない。
もっと後に出てくる木星と土星になるな。
味噌もだが発酵食品は多少複雑だから。
今は味付けに必要な調味料と思っていてくれれば良い。』

 

フジ
『はーい。じゃあ大きな器にきゅうりを入れて、塩昆布、醤油を混ぜて。
ちょっと冷蔵庫で5分くらいでいいわよね。』

 

ショウ
『あぁ。それくらいでいい。』

 

 

5分後。

 

 

 

フジ
『うわー。きゅうりが小さくなってる。』

 

ショウ
『きゅうりや生の野菜は塩の強いものと混ぜると水が出て小さくなるんだ。

これくらいの軽い浅漬けやサラダは簡単な太陽調理の1つ。
この水が出たきゅうりをまたまんべんなく混ぜる。それで出来上がりだ。』

 

フジ
『わーい。できた。
ランチの小鉢や…あっおつまみの1つにもなるよね♪』

 

ショウ
『…わかったよ。
ほんの少しだけだぞ、あまり呑み過ぎるなよ。』

 

フジ
『えへへ。頂きものの清酒と一緒に…

 

いただきまーす。

 

 

うーん。おいしーー。』

 

ショウ
『おい!!先に酒から呑んでどーすんだ!!

きゅうりをきちんと食え!!』

 

 

と言いショウはフジが作ったきゅうりの海草和えを食べた。

 

 

ショウ
『おぉ。いける。
これはまぁ簡単だったからな。
よし!!明日から朝の仕込みでお前がコレを作れ。』

 

フジ
『えっ良いの?簡単だからうれしー。
また、私に出来そうな料理あったら教えてね。ショウ。』

 

ショウ
『まぁ考えておく。
あとは自分でもどんどん勉強と練習をすることだぞ。
なんでも全て教えてもらって
その範囲でこなそうとしたら店はできないからな。』

 

フジ
『うへぇーーー。……わかりました。』

 

 

 

 

こうしてフジは太陽調理の1つ。

 

 

きゅうりと海草和えを習得した。

 

 

 

【ショウメモ】

野菜はきゅうりだけじゃなく、キャベツや50度の水で1分つけたモヤシでも大丈夫だ。
俺はあまり好きじゃないが巷にある出汁醤油(めんつゆ)と玉ねぎでも生でバリバリ食べられる。

 

好みで生の卵黄を落として鰹節も混ぜると玉ねぎの辛さを気にせずに食える。

 

とりあえず、生で食える野菜なら何でも挑戦してみろ。

 

 

 

つづく

 

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【あやかし食堂2】プロローグ

 

キャラクターのイメージや設定はこちら(見ると文章のイメージがつかみやすいです)。

 

ここは元々原住民である妖(あやかし)と戦争で勝利し
た人間が共存する島。

 

 

戦争が終わって10年。

 

すっかり、人間が持ってきたハイテクな技術と機械、知識によりこの島も豊かになった。

 

妖も敗戦の経験により人間を受け入れて仲良くすることが出来るようになった。

 

 

ただ、それにより失われたものもあった。

それは妖の健康。
人間の持ってきた恩寵は全て妖の心と身体に合うとは限らなかった。

すぐ、アレルギーのような症状が出て亡くなった者。中毒を起こすくらいに乱用して依存から抜け出せなくなった者。少しずつ心身の機能が落ちて、老化も早まってしまう者。

 

……特に、飲食物の被害が顕著だった。特に戦後5年までは。

 

 

そして、島の都市部に小さな食堂がある。

元々は薬を作っていた家系の妖だったが、戦時中から少ない食材で周りの健康を守りたい。
そう考え薬堂を食堂に変えた。

 

この食堂を切り盛りしていた妖の双子の姉弟。

 

特に弟は終戦後。

人間の食べ物が増える中、新しい食材を妖に合うように料理の研究に励んでいた。

 

しかし、10年が経ったある日。弟の身体に異変が生じた。歩行障害により彼は厨房に出ることができなくなった。

 

代わりにいつもホールで持ち前の明るさとお世話好き、ちょっと料理は苦手な姉が1人でこの食堂を切り盛りすることになった。

 

介護とお店の両立。

長くは続かなかった。半年で弟の魂は旅立っていった。
姉はなんの迷いもなく食堂を完全に1人で再スタートさせる事を決意した。

また自分の料理を上達させる。お客様も新たに作って来る方が妖でも人間であっても元気になって欲しい。

 

その熱意と明るさを持って今日も【あやかし食堂】の看板を出していた。

 

 

フジ”

『よーーし。今日もよろしくお願いしまーーっす。』

 

 

 

 

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【あやかし食堂1】薬草スープ

 

キャラクターのイメージや設定はこちら(見ると文章のイメージがつかみやすいです)。

ここは人間が戦争により権利を得た妖(あやかし)の島。その島の中心都市にある小さな食堂。
フジという元薬師家系の妖が1人で切り盛りしている。

 

今日もある程度の家事を済ませて、時間がかかる料理を済ませて、ホール全体を掃除をして看板を外に出した。

 

 

「さーて看板も出したし、仕込みの続きっと。」

 

「お米も炊けたからおにぎりと茹でハーブを出せる、丸パンも焼けているからハーブサラダとセットで出せる…。あっ。薬草スープを作ってなかったわ!!」

 

「さて!!作りましょう。」

 

「えーっと、乾燥させた昆布をお鍋に入れて水で戻して。その間に・・・具材はなんでもいいんだけど…今日残っている物は…。」

 

冷蔵庫を探すフジ。しかし、あったのは緑と白のグラデーション野菜のみ。

 

「あっ。矢切ネギしかない!!んーー。でも生のままで小さく切ってその上から薬草スープをかければおいしいし、身体のいらない物を出す効果も強くなるからそれにしちゃおう。」

 

その頃ちょうど昆布がお鍋いっぱいに広がって海の香りが微かに広がっていた。

 

「よし、火をつけて、沸騰して出汁がしっかり取れたら昆布は取り出して。この昆布はまた佃煮や煮物に使えるから取っておいて。今日はシンプルに昆布のみの出汁で、そこに味噌を溶いて…薬草スープのできあがり。」

 

「よし、お客様が来たらご飯かパンかを選んでもらってメインはやっと慣れてきた魚の煮物。それにスープを出せば大丈夫。
1人でなんとかできる。」

 

「…それにしても最近は特に人間の食べ物や調理法が増えたから覚えることもしなきゃだけど、いらない物が身体に溜まって病気になることもあるからそれのコントロールはできるごはんは作りたいな。」

 

「…弟のショウみたいに若く亡くなったり、病気になったりする人が増えたら悲しいもの。」

 

こうしてフジは太陽の下で馬が楽しむランチ~太陽が沈んで鶏が月と出会う時間まで1人で無理なくこなせる時間までこの食堂を営業している。

 

そして、この都市にある小さな食堂へ来るお客も何かしら色々な想いを持ってやってくるのだった。

 

つづく。

 

Ps.ストリエ(2021年3月閉鎖)にありました【あやかし食堂】の物語もこちらのブログページでも出していきます。